俺とあなたの真実と

春コミ新刊「俺とあなたの真実と」の駄文を毎度のごとく一部公開〜。これで、最後ね!終わってるよアピール。表紙…というか裏表紙がネタバレなので、畳んでおきます。で、最後の駄文サンプル公開しますねー。


内容→真実を突き止めましたよ、みなさん。
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鳴上悠が、稲羽に来たのは偶然か必然か。
足立透が、稲羽に来たのは偶然か必然か。
鳴上悠が来たのは親の都合から。
足立透が来たのはトバされたから。
まったく異なり理由で来た彼らだったが、ここに来て共通点が生まれた。
”テレビに入れる力”
平等に与えられたはずの力だったが、両者の使い道は交わることはなかった。
鳴上悠は、他者の為に。
足立透は、自分の為に。

足立透を追跡し、初めてテレビに入った日に訪れた部屋の扉に手をかけ、押し入った。
「くそ…目ぇかけてやったのに、不倫なんかしやがって…誰だッ!!?…あぁ、オマエらか」
悠はその第一声に愕然とした。今まで、ぽろりと出てしまった乱暴な言葉遣いをおおっぴらに発している。
あのいつも安っぽい笑顔、ヘラヘラした笑いとは程遠い形相だった。
そんな足立の姿を見て、ショックを隠せないでいた。
「ゴマかそうったって甘いんだよ!この場所に居る事そのものが証拠だ!」
「あれは事故だよ。暴れるからしょうがないでしょ?」
やめてくれ…。
「誤解しちゃった生田目が、よりにもよって僕に電話してきちゃうんだから。生田目はまんまと勘違いしちまって、お前らが救えば救うほど、誘拐を繰り返す…」
やめてくれ…。
「お互い善意なのに、イタチごっこがどうにも止まらない…ハハ、最高」
悠はただ陽介達が足立に対して怒りをぶつける様を見ていた。
悠の心はやめてくれと叫ぶ。だが、自らが望んで手に入れた真実を見届ける責任が悠にはあった。
「どうして…何が目的で、そんなことしたの!?」
雪子が怒りながら問う。
「目的…?別に無いよ、そんなの。ただ、僕には”出来た”し。面白いから…まあ、それが目的?」
「あ、遊び半分で殺したっての!?」
「あのさ…僕は人を”入れただけ”。殺してないって」
「…てくれ…」
悠が、絞り出すように声を発した。だが、ドスの利いた声に聞こえた。
「ああん。何か言ったか?クソガキ。だいたい、お前が一番目障りだったんだよ!一番ムカついてイライラさせんだよ!!」
その言いぐさが足立の癇に障ったようだった。先ほどから、声を発せずただ俯いて立っている悠も姿にもイライラしているようだった。
「お前がいなかったら、こいつらだけだったら、僕はゲームを楽しむだけのゲームマスターでいられたんだ!なのに、同じ場所に立たせやー」
「やめていただけます?」
悠が呟く。低い声で、静かに。
「…”本体”じゃないですよね?本人は、どこにいるんです?」
「へぇ〜、分かるんだ。すごいすごい」
馬鹿にした茶化すような口調で、足立は答える。
「そうだね。ここにいる僕は、君らの出迎えみたいなもんさ。わざわざ追いかけてきて、ご苦労ってね」
「そうですか。俺、三下と話すの嫌なのでさっさと本題に入っていただけますか?」
何を言われても口調を変えずに淡々と話す。普段の穏やかさが感じられず、陽介達は戸惑っていた。
確かに、連続殺人事件の犯人が足立だった事には、衝撃を隠せなかった。まったくの赤の他人でもなく、半年以上前に知り合っていた。
そこそこ話をしたことはあるし、いつもへらへらして人当たりの良さそうで頼りない印象を受けていた。
事件捜査の内部情報を漏らしたくれた時、自分たちは喜んでいた。疑いもせずに、嬉しそうに。
実際は、足立の掌で遊ばれているだけだった。そのことに気づかずに、悔しくて、情けないと心の中で感じたのは事実だ。
だが、思い返してみれば悠はあまり喜んでいなかった気がした。情報をもらい、喜ぶ自分たちとは別に、遠くを眺めていた。
陽介は、その事にいち早く気が付き、本人に尋ねたことがあったが、曖昧に笑い誤魔化されていた。『ん、真実に近づけて良かったって感傷に浸ってた』と。
二人で仲良く話をしているのを何度か見かけたし、堂島家にだって出入りしていた。
だから余計に怒りを感じ、足立に突っかかりそうなイメージはあった。にも関わらず、一番冷静なのは悠に見えた。
陽介は周囲の仲間たちの顔を見回した。全員が何かを考えている風だった。
ああ、鳴上はみんなから好意を持たれているんだなって。いつもと違う姿を見て、心配されているんだなって。
「僕はこっちの世界に、ずいぶんと気に入られたみたいでさ…全てを得た気分だよ。怪物どもも、僕を襲わないんだよね。目的が一緒なのかな…?」
「いえ、そんな事どうでもいいので、さっさと本題に移って下さい。時間も惜しいので」
さらりと、突き放したようなに悠は言い放つ。足立の話、というより足立本人にまるで興味がないように。
「先輩!ここは、目的を聞き出した方が良いのでは?」
様子を見ていたかったが、見かねて直斗が割って入った。
「ははは、そうだよ。ここまで来て、聞かないないなんて…お前って本当にムカつく奴だよな」
その後、調子づき足立としゃべりだした。
この町は、今年の暮れ近く、霧の中に消え、もうすぐ”ここ”が現実になるんだ、と。
これが、世界の意思だって…。
「僕はこっちの世界にいるから、僕を捕まえようってんなら、来ればいい。”世界の意思”のどっちが選ばれるか、決めようじゃないか」
そう言い残し消えて行った。
仲間たちは、足立の話の分析と後日準備を整えてから、追う事を取り決めをしていた。
その中で、悠は一人だけぼんやりと扉の先を眺めていた。
「これが、あなたの真実なんですか?」
悠が言葉を発した。だが、言葉は仲間たちの会話によってかき消されていった。

× × × × × ×

「………俺の手で決着つけないと」
翌朝、俺は学校をサボってジュネスに来た。もちろん、独りでテレビの中に行くためだ。
クマとは鉢合わせするかもしれない、と内心ドキドキしたが、合う事もなくすんなりとテレビの前まで来ることが出来た。
クマは食料品売り場、つまり地下にいることが多い。離れているフロアにいることは滅多にないと言えば滅多にない。
ふと、いつものテレビの前で足が止まる。
一息つく。
自分自身をリラックスさせるためだ。
(自分の行動は決して感情的になった結果じゃない)
再び、一息つく。ぐっと全身に力を入れた。
「俺は、もう…逃げたくないからここに来たんだ」
決意のこもった言葉は誰に聞かれることもない。売り場には誰もいない、陽介達もいない。
独りで行くことの不安はあるが、どうしても足立さんとは二人で話さなきゃいけない。これだけは誰にも邪魔させない。
りせのサポートがないのは心もとないが、自分なりにシャドウ達の特徴、得意分野、弱点などをノートにまとめてきた。
道に迷わないように、役に立ちそうもないがコンパスも持ってきた。地図が描けるようにノートとペンも持ってきた。
「まるで、初めてのお使いみたいだな」
皮肉交じりに苦笑し、画面の中に身体を落とした。

                初めて独りでテレビの中に行くが、大丈夫だろうか?
シャドウにやられて死んだりしないだろうか?
             死んだら陽介達は悲しんでくれるだろうか?
……………………………………いや、怒るだろうな。          

「はは、何考えてるんだろう?死ぬなんて…考えちゃだめだ、前だけ見て生きて帰らないと」
堂島さん、菜々子だっているんだ。絶対に生きて戻らないと。
五体満足でいられるとは思っていない。なんせ、足立さんの話だと”世界の意思”とやらが関係しているようだからだ。
そんな大それたものに独りでケンカ売ろうとしてるなんて馬鹿みたいだ。
だけど、不思議と大丈夫な気がしていた。ただ、ひとつ不安なことはー。


続きは、新刊「俺とあなたの真実と」で!

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■ゼノシリーズ■
シオン&モス子シオン&モス子シオン&モモJr.&ガイナン+αケイオスシオンモス子バルトJr.シオン&アレンイド&モス子
■テイルズシリーズ■
ルークアニススタン&ルーティスタンロイド
■P4■
主人公花村陽介里中千枝天城雪子いつもの日常表紙とある日常表紙
■スクエニ■
クラウド&ティファティファクラウド&ティファユフィアーロンリュックルブランリノアソフィア
■その他■
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